Rubyの開発環境を用意する
はじめに
Rubyの開発環境を構築していきます。
開発環境
テキストエディタ
Rubyの開発には「テキストエディタ」と「ターミナル」の2つを用意する必要があります。
テキストエディタ(以下、エディタ)とは文書を作成するためのソフトウェア全般を指しますが、ここではプログラムコードを書くのに適した文書作成ソフトのことをエディタと言います。開発ではエディタを使ってファイルにコードを記述していきます。
基本的には何でもいいのですが、私のオススメは
Sublime Text
あたりですが、私は個人的に「VSCode」をオススメします。
Visual Studio Code
費用:フリー
開発者:Microsoft
Gitとの連携があったり、エディタ内でエラーコードを検知するデバッガーが搭載されていたり、ターミナルが内蔵されていたりと何でも出来る有数なエディタです。しかも無料。
ダウンロード手順
VSCodeは以下のリンクからダウンロード出来ます。
https://code.visualstudio.com/
Google Chromeの下に表示されたダウンロードファイルをクリック後、エディタをダウンロードファイルからアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップすると使用可能になります。
Finderでアプリケーションフォルダを開きVSCodeがあることを確認。Dockにドラッグ&ドロップして移動しておきましょう。
基本的な拡張機能
基本的な拡張機能(エクステンション)を設定しておきます。VSCodeの「設定」からインストールして利用します。
追加しておきたい拡張機能
ツール名 | 説明 |
---|---|
Japanese Language Pack for Visual Studio Code | 日本語化 |
Ruby | Rubyの構文チェック&間違った箇所を指摘 |
HTML Snippets | HTMLタグとCSSタグの入力を補完 |
zenkaku | 全角スペースがあると知らせる |
vscode-icons | 言語ごとにファイルのアイコンを変える |
「Japanese Language Pack for Visual Studio Code 」
VSCodeの言語は初期設定では英語です。まずは日本語表記にするための拡張機能を導入します。
起動したウィンドウ画面左側の、アイコンメニュー内にある四角のアイコンをクリック
左上の「Search Extensions in Marketplace」に「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」と入力
当該ツールの画面でインストール。
「command +q」で終了し再起動すると日本語化されている
同様に、上のリストの他のツールも追加しておこう。
カスタマイズ
その他の便利なカスタマイズ機能も設定しておきましょう。今回は以下を行います。
オートセーブの設定
半角スペースに白点を表示
オートセーブ
エディタのサイドバーの「管理」→ 「設定」を選択
「ユーザー設定」タブを開く
オートセーブの設定で「onFocusChange」を選択
タブ移動で、開いているファイルの右の●が☓になれば完了
半角スペース表示
サイドバーの「管理」→ 「設定」の順に選択
「ユーザー設定」タブを開く
「Editor: Tab Size」を2に設定
「Editor: Render Whitespace」で「all」を選択
スペースに、薄く白い点が表示されていればOK
Finderの設定
Macの「Finder」でホームディレクトリを表示出来るように設定しておきましょう。
Finderを起動し、メニューバーの「Finder」、「環境設定」の順にクリックする
「環境設定」上部の「サイドバー」をクリックし、家のアイコンにチェックを入れる
トラックパッドの設定
左上のメニューバーのApple(りんご)のマークをクリックし、「システム環境設定」→「トラックパッド」を選択する。
オススメの設定は以下の通り。
「タップでクリック」を有効
「軌跡」を速くする
「ページ間をスワイプ」を無効
キーボードの設定
上の「システム環境設定」→「キーボード」を選択
「キーのリピート」を最速にする(キー長押しでの連続入力速度)
「リピート入力認識までの時間」を最短にする
「F1、F2など…fnキーとして使用」のチェックを外す(fn同時押しでなく単体で動作するようになります)
ターミナル
ターミナルはMacに標準装備されている。
「Finder」を開き、「アプリケーション」の中にある「ユーティリティ」フォルダを開く。その中に「ターミナル」という項目があるので、ダブルクリックで開く。
Rubyを動かしてみる
これで必要なツールは揃ったので、実際にRubyのコードを実行してみます。RubyはMacに標準でインストールされています。ターミナルに以下のコマンドを入力して、Enterキーを押します。
$ ruby -v
数字が表示されます。この番号はインストールされているRubyのバージョン番号です。
Rubyのコードを書く
試しにRubyのコードを書いて、実行してみます。 まず、デスクトップ上で右クリックをし、「新規フォルダ」を選択して「test」という名前の「フォルダ」を作成してください。このフォルダをエディタで開きます。
エディタを開いた状態で、画面左の「ファイルを開く」から先ほど作成した「test」フォルダ選択してください。これで、エディタでこのフォルダの中にファイルを作成したり、ファイルを編集したり出来るようになりました。
では次に、Rubyのコードを書くための「ファイル」を新たに作成していきます。先ほど表示したサイドバーにて、「test」フォルダの上で右クリックをし、「新しいファイルの作成」を選択します。
ファイル名の入力枠が表示されるので、そこに必ず半角英数で「index.rb」と入力し、Enterキーを押してファイルを作成します。
もしファイル名を間違えて作成してしまった場合は、ファイルの上で右クリックして「名前の変更」でファイル名を変更します。
作成した「index.rb」に、以下のRubyのテスト用コードを記述し保存します。保存は「command(⌘)+s」キーです。
puts "Hello, World!" puts 1 + 2
Rubyコードの実行
ではこのRubyのテストコードを実行します。
まずはターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。
$ cd ~/Desktop/test $ pwd /Users/User-name/desktop/test
このコマンドで、先ほど作成した「test」というフォルダに移動します。
その後のpwd
で今いるディレクトリを確認しています。
では、作成した「index.rb」を実行してみます。Rubyで書かれたファイルは、ターミナルで「ruby ファイル名」と入力し実行することで、そのファイルに書かれたソースコードの実行結果がターミナルに表示されます。今回は以下のように実行してみましょう。
$ ruby index.rb
すると、ターミナル上に「Hello, world!」と「3」が表示されます。
$ cd ~/Desktop/test #この場所に移動して $ ruby index.rb #このRubyファイルを実行、以下結果 3 Hello, world!
ここまでで、最低限Rubyを動かす環境は用意出来ました。
初学者の練習用などの範囲であればこのままでも問題ありません。
Homebrewとrbenvの導入
しかし、Rubyの活用が進んでいくと、プロジェクトごとに複数のバージョンを用いることがよくあります。
そのような場合は、「rbenv」というRubyのバージョン管理ツールを用いてRubyをインストールすることが一般的です。
また、その「rbenv」をインストールするには、「Homebrew」というツールをインストールする必要があります。興味がある方は、以下の記事を参考に導入してください。
ただしRuby on Railsの環境構築まで行いたい場合は、ここの箇所は一旦飛ばして、当該記事をご参照ください(内容が重複する箇所があるので)
<実行手順>
上記の2つの記事を元に順に実行し以下を行う
「Homebrew」をインストールする
「Homebrew」を用いて「rbenv」をインストールする
「rbenv」を用いて「Ruby」をインストールする
これで、Rubyの開発環境は整いました。
最後に
これでRubyプログラムを動かす環境は整いました。
次にRailsの開発環境を整えていきたい場合は下の関連ページをみて進めて下さい。
その場合、上の記事の最後にある「Homebrew」「rbenv」は「Rails環境構築」内でも手順を記載しており内容が重複する箇所がありますのでご注意下さい。(基本的に「Rails環境構築」記事にそって進めることをオススメします)